2019活動紹介
ウィプロ・リミテッド
迅速なデジタル改革をサポートするウィプロ独自の方法論に基づくテストサービス
他社のテストツールを組み合わせたSAP S/4HANAへの移行も支援
長年の運用を通じた企業システムの大規模化、複雑化に伴い、その開発工数は増え続けています。こうした中で高い開発品質を維持し続けるためには、開発工程におけるテストをいかに効率的に、低コストで実施できるかが大きなポイントになります。本記事では、長年にわたり大規模案件のテストに特化したサービスで高く評価されてきたウィプロ・リミテッド(以下、ウィプロ)の知見をもとに、システム開発におけるテストの重要性を紐解きながら、ウィプロのテストサービスならではの特長やメリットについてご紹介します。
🔸3万名近くのエンジニアが支える世界トップレベルのテストサービス
ユーザー企業にとって、テストにかかる工数(=コスト)の削減とソフトウェア品質の両立は重要な課題です。近年における開発プロジェクトの大規模化に伴い、テストのコストが肥大化する状況は今後も避けられず、それだけにテストプロセスの標準化と効率的にプロセス実行するためのツール・アクセラレータの整備がより強く求められるようになっています。
ウィプロでは、こうしたユーザー企業の声に応えて、長年にわたり積極的な投資を進めながら、グローバルでの開発案件から得たノウハウをもとに、独自の方法論に基づく「テストサービス」を提供してきました。同社のサービスの主な特長としては、「開発チームから独立した観点による品質検証」に加えて、「標準プロセス及びツールを利用した迅速なテストの実施」、そして「周辺システムとの連携を含むテストの自動化による時間とコストの削減」が挙げられます。
こうしたテスト品質の向上と効率化にフォーカスしたサービスの独自性とそのメリットは、ユーザー企業から、またアナリストレポートにおいても高く評価されています。現在も世界中で多数のテスト案件が稼動しており、これを3万名近くの専門のエンジニアがオンショア/オフショアから支えています。これらの全案件の半数以上はテストだけに特化した契約となっており、ここには同社のテストサービスに対する高い信頼が示されています。
🔸既存テストケースの再整理・自動化による徹底したテストの効率化を実現
ウィプロが開発工程からテストだけを切り出し、独自のサービスとして提供してきたのには理由があります。 テストにおいては、開発したソフトウェアが正常に動作するかどうかの確認に加えて、より多くの問題を発見・修正することが重要です。これによりリリース後に生じる問題発生のリスクを極小化し、可用性・信頼性の高いシステムによる円滑な業務オペレーションが可能となるからです。より多くの問題を解決するためには、上流のシステム設計にまでさかのぼって、その原因と影響範囲を迅速に特定できる仕組み、すなわち開発工程間のトレーサビリティの確保が重要となってきます。
しかし、大規模システムにおけるトレーサビリティを確保するためには、非常に多くの労力を要するため、人手による管理ではコストがかかり過ぎます。こうした現場の悩みに対して、ウィプロでは「ツールを使った情報の一元管理による統合テスト環境」を構築することで、トレーサビリティ管理の簡素化を行いました。 また、「テスト実行の自動化」にも注力しています。これまでの同社の開発プロジェクトの経験を活かすことで、既存のテスト実行をさらに効率化し、工数を大きく削減できる可能性があります。既存のテストケースを同社のテスト方法論で再整理してみると、最大で約40%のテストケースが不要または重複していることが多くの案件で明らかになっています。
また、平均で約30%のテストケースは完全自動化、約20%は一部自動化が可能です。残りの約10%はどうしても人手が必要となりますが、同社のテストサービスを利用することにより、多くのテストケースを削除、自動化できる余地があり、これを徹底することでテストの効率は飛躍的にアップします。 ウィプロはTricentis社などテストツールプロバイダーとのパートナーシップを通じて、常にグローバルのベストプラクティスを取り入れ、ユーザー企業それぞれの要件に応じた最適なテストサービスを提供することができます。さらに実際の企業システムでは、プラットフォームの異なるパッケージやアプリケーションが混在している例がほとんどです。同社のテストサービスなら、たとえばECC 6.0やJava、メインフレームなどが混在する環境においても、システム全体を連携させたインテグレーションテストも、ツールを活用して効率的に実施することが可能となります。
🔸ウィプロが提供するテストサービスメニュー 以下では、ウィプロが提供するテストサービスメニューについて見てみることにします。主なメニューとしては、「コンサルティングサービス」「コアテストサービス」「SAPクラウドアプリケーションテストサービス」「SAP S/4HANAテストサービス」があり、さらにユーザー企業の要望に応じたテストのカスタマイズも可能です。
これらのサービスは、テスト計画とテスト実行の2つから構成されています。まずテスト計画では、ウィプロで整備済みのテストケースを再利用する「ADOPT」、整備済みのテストケースを一部更新して利用する「ADAPT」、要件に応じて追加作成する「ADD」を組み合わせることで、テストの実施に向けた準備を行います。SAP S/4HANAへの移行においても整備済みのテストケースを利用することで、新たなテストケースの作成や実行の必要がなくなり、不要なテストケースが削除されるため、コスト削減が可能となります。 テストの実行では、APIを利用してテストシナリオをモジュール化する「API Testing」、標準の手順に沿ってテストケースを自動化する「Automation」、ツールを活用して周辺システムを含めたインテグレーションテストを行う「End to End Testing」により、既存の人手によるテスト実施作業を徹底して自動化、効率化します。 また、テスト開始前の上流工程からウィプロのテストエンジニアがプロジェクトに参加し、業務オペレーションの理解に基づきテストシナリオを定義、テスト実行プランを策定します。さらに、海外で実施できるテクニカルな作業はオフショアチームをアサインするなど、豊富なオフショアリソースを活用することでスケーラブルかつ柔軟なテスト体制の構築が可能です。
図:テスト計画・実行の各フェーズにおける提供サービス
🔸日本のユーザー企業の迅速なデジタル改革をサポート ウィプロのテストサービスでは、ユーザー企業ごとの要件を明確に定義します。たとえば「テスト網羅率」「テスト自動化率」「潜在バグ数」など、具体的なメトリクスを設定することで、ユーザー企業によるテスト要件の検証が可能となっています。 ウィプロは独自のテストサービスを通じて、既存のテスト手法における無駄をなくし、新しい方法論に基づくツールを利用したテストサービスを提供することで、テストの自動化、効率化を実現します。これにより迅速なSAP S/4HANA移行を支援、日本のユーザー企業の喫緊の課題であるデジタル改革への大きな貢献を果たします。
🔸パートナー企業
ウィプロ・リミテッド