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JSUG清田:今回SAP Concurを導入した背景をお聞かせください。


増田氏:内製で作っていた経費精算システムの償却期間も終わったので、社内の開発リソースを有効活用するためにも、独自の業務領域以外はクラウドサービスを活用しようという方針になりました。有効なサービスを探す中で、SAP Concurはベストプラクティスや他社事例を多く持っている点に魅力を感じ、しかも、システムの機能的にも経費精算だけではなく、請求書支払、出張の手配など関連する業務の申請から承認、自動化、精算内容の可視化などが行え、さらにモバイルにも対応しているというところで、断然魅力的なシステムに見えました。





JSUG清田:導入に際して、導入効果の試算はされたのでしょうか?


増田氏:業務効率76%アップ、コストは年間5000万削減できるという試算がでました。


JSUG清田:非常に大きな結果予想ですね。現行業務に何か課題があったんでしょうか。


増田氏: Concur導入以前は、課長、部長、本部長、執行役員と順番に承認を得て、さらにそれが終わったら紙の領収書 の提出で・・・、さらに領収書にはハンコを・・・という感じで大変でした。


JSUG清田:フローも承認も大変ですね。


増田氏: また、少し大きな接待やタクシー利用、国内外の長期の出張なども、事前申請をして、あとはその金額によっ て、しかるべきランクの上長が承認する。このフローが当たり前で、それをちゃんとやる。当時はそれが正しいことだと 思い込んでいましたね。





JSUG清田:Concur導入時にどのように改善を図っていこうとしたのでしょうか?


増田氏:Concur社より3つの大きな提案があり、「行為だけの承認はなくしましょう。意味のある承認行為だけにしま しょう」、「監査のBPOや入力チェックの自動化を行って入力ミスや入力漏れを減らしましょう」、そして「分析レポートを 使って、事後の確認でどのような経費の使われ方しているか把握し経費の使い方を適正に是正していきましょう」とい う内容でした。


JSUG清田:提案を受けてどのようにアクションを起こしたのですか?


増田氏:この提案を受けてから、導入するならその効果を十分に満たせるようにと、3つの目的を設定して導入に踏み 切りました。1つ目は、承認方針と経費精算システムの全面見直しです。2つ目がペーパーレス化です。紙をなくし、領収 書の提出をなくす。3点目は業務効率化による全社生産性の向上です。


JSUG清田:既存業務からすると思い切った目標設定ですね。


増田氏:今までのやり方では到底考えられないような目的を掲げることで、経費精算の既成概念を崩して一から経費 精算のあり方を見直していきました。





JSUG清田:実際に Concurを導入して、どのような効果が生まれたのでしょうか?


増田氏:一言でいえば、デジタルトランスフォーメーションを行うことができたと考えています。当社はSAP Concurの導 入運用を開始して1年半ほど経過しましたが、当初提案していただいた業務効率76%アップ、年間コスト5000万円の 削減をほぼ達成できています。


JSUG清田:導入からわずか1年半での達成はすごいですね。


増田氏:加えて、業務プロセスも電子帳簿保存法に準拠したフローになり、紙のチェックも不要。ペーパーレス化、デジ タリゼーションが達成できましたね。以前まで当たり前だった課長、部長、本部長、という順々に上がるリレー式の承認 行為というのが、今ではもう本当に無駄だったなと思います。


JSUG清田:他に変わったことはありますか?


増田氏:レポート機能を使った経費分析も進んでいます。極端な金額がある場合には、1つずつ発見して、指摘もできて います。さらに会社全体で経費は何に使われているか正確に分析をして対策できることで、使うところは使う、締めると ころは締めるといったメリハリが利くようになりましたね。








JSUG清田: Concur導入後の感想をお聞かせください。


増田氏:経費精算に関する全体の業務の流れをつくり直すことを通じて、多くの変化が起こりました。組織風土や会社 固有の考え方など、今まで当たり前だと思っていたことをゼロから見直すことができました。これは単なるシステム更 改じゃなくて、経費精算の領域ではデジタルトランスフォーメーションが行うことができ、さらには組織の文化を変える ことにもつながったと実感しております。


JSUG清田:素晴らしいですね。組織文化やレガシープロセスそのものを変えていく。という取り組みは、まさにDX。と 感じました。本日はありがとうございました。



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