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Google CortexとAIで迅速かつ高度なデータ分析を実現
SAPデータと非SAPデータをBigQueryにリアルタイムで統合する
SAP社と共同で構築した企業向けオープンデータサービス

「オープンデータとAIの未来」をSAP社とGoogle Cloudが共同開発

 

2023年5月、SAP社とGoogle Cloudはパートナーシップの拡張を発表しました。その新たなパートナーシップとは、企業向けのオープンデータとAIの未来を、共同で構築することです。AIをビジネスに活用するためには、サンプルデータの量が決め手であり、サンプル数が豊富であればあるほど予測精度は大きく向上します。多くのデータを効率よく蓄積するために最も重要となるのは安価かつ高性能なデータストアであり、これはGoogle Cloudの得意分野でもあります。だからこそSAP社は、AIを利用したデータ活用の未来を構築するためのパートナーとして、私たちGoogle Cloudを選んだのです。

この取り組みの中心となるのはデータ収集と分析であり、具体的にはSAPデータと非SAPデータの統合と、AIをも活用可能なデータ分析です。私たちはこれらの技術を融合することで、SAPシステムとGoogle Cloudの価値を最大限に引き出すことができると確信しています。



SAPデータと非SAPデータを統合しBigQueryへオープンデータを構築

 

ビジネスにおけるデータ活用には、SAPシステム内のデータと非SAPデータをかけ合わせて行うことが最も効果的ですが、SAPシステムの場合、簡単には実現できませんでした。

まずこれまで企業が積み重ねてきた基幹データであるSAPデータは、SAP ERP上にあり、サイロ化されているため簡単には利用できません。そして分析データの大多数を占める非SAPデータは、その多くが他のデータストア領域などにあります。分析に必要なデータは他にもあり、中でもとくに重要といえる天候やトレンドなどのパブリックなマーケティングデータは、第三者機関からデータを得る必要があるでしょう。データ分析には複数のデータを同時に利用する必要がありますが、SAPデータを中心としたデータ分析は、こうした状況から難易度が高いといわざるを得なかったのです。

そこでGoogle CloudはSAP社と協力し、SAPデータと非SAPデータを結合することでシームレスな分析を実現する、オープンデータサービスを構築しました。まずSAP ERP上にあるデータはSAP Datasphere上に蓄積し、非SAPデータはBigQuery上に統合します。それぞれのデータを統合し分析するために、DatasphereとBigQueryをリアルタイムで連携するためにReplication・Federationできる技術を開発しております。これにより両データを活かした分析をリアルタイムで行えるようになったのです。例えば当日午前中のビジネス状況(=データ)を分析し、午後にはこの結果をもとにした経営判断をするといった、リアルタイムデータドリブン経営が実現できます。

さらに天候やトレンドといったマーケティングデータも、別途収集する必要はありません。Google Cloudは莫大なパブリックデータを蓄積し、Google Trendsとして公開しているため、これをそのまま分析に活かせるからです。



SAPデータの可視化を容易にするGoogleのAI「Gemini」と「Google Cloud Cortex」

 

データ分析においても、Google Cloudのソリューションが活躍します。そのひとつがデータ活用における「人の作業」を簡素化できるGoogleの生成AI「Gemini」です。Geminiはさまざまなサポートを行いますが、ここでは2つのサポートについて紹介しましょう。

まずGeminiによる、BigQuery内のデータ検索サポートです。これまでGoogleの培ってきた検索技術と、Geminiによる自然言語認識により、BigQuery上のSAP・非SAPデータを容易に検索可能です。例えばある製品の在庫数に問題が発生したため、過去の推移を調べたい場合には、「●●年から●●年までの在庫推移を教えて」と自然言語で伝えればOK。内部でSQL文を自動生成しBigQuery内を検索、答えを返します。分析結果として返されるデータは、BIを含むエンタープライズプラットフォームである、Google Cloudの「Looker」を経由し、自動でダッシュボードを作成することも可能です。

もうひとつのサポートが未来予測です。GeminiはBigQueryに蓄積されたSAP・非SAPデータを、マシンラーニングして予測モデルを生成、ビジネスに役立てられます。

そしてSAPデータの分析には、「Google Cloud Cortex」が活躍します。BigQuery上に存在するGoogle Cloud Cortex Frameworkは、SAPデータと連携し可視化するための仕組みであり、これまでスキルを持った技術者でなければ難しいとされてきたSAPデータの可視化を、簡単に行える特徴を持っています。これはGoogle Cloud Cortex Frameworkがあらかじめ用意している、可視化用のテンプレートによるもので、分析や表示を簡単に行えるだけでなく、データの可視化に関わる工数を大きく削減可能です。Google Cloud Cortex Frameworkで用意されているSAPテーブルは、分析用にSAPテーブルを変換する作業も必要ございません。

テンプレートはS/4HANA向けだけではありません。SAP ECC6.0はもちろんSalesforceにも対応するほか、先に紹介したGoogle Trendsに対応したテンプレートも用意されているため、例えばBigQuery内のSalesforceデータとSAPデータを組み合わせた分析や、Google Trendsにある天候とSAPデータを組み合わせた分析なども、簡単に実施できます。



SAPシステムの価値を最大化するGoogle Cloudのソリューション

 

S/4HANAのインフラを選ぶなら、Google Cloudが最も適していると私たちは考えます。ダウンタイムを最小化し強固で可用性の高いサーバと、多くのデータを収集し安価で蓄積可能なうえ、迅速かつ柔軟なデータ分析が可能なデータストア、そしてSAPシステムと親和性の高いインフラは、ビジネスを推進する上で不可欠となるからです。

まだ具体的なデータ活用方法が定まっていない企業にもおすすめです。なぜならGoogle Cloudを選択すれば、あとからGoogleのさまざまなソリューションを自由に追加し、将来的にビジネスを大きく加速させられる土台を構築できるからです。

SAP DatasphereソリューションとGoogle Cloudを組み合わせれば、企業全体からデータを取り込み、エンドツーエンドのデータクラウドを構築できます。これこそがSAP社と私たちが考える、SAPシステムとGoogle Cloudの価値を最大限に引き出すことが可能な組み合わせなのです。ぜひご検討ください。

パートナー企業

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グーグル・クラウド・ジャパン合同会社

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