2019活動紹介

グーグル・クラウド・ジャパン合同会社

GCPとBigQueryによる「攻めのデータ分析基盤」の構築

2025年に迎えるECC 6.0のサポート終了に向けて、SAP S/4HANAへの移行を検討する企業の多くは、新たな基幹システムの運用を支えるプラットフォームとして「クラウド」の活用を視野に入れています。こうした中で、いま大きな注目を集めているのがGoogle Cloud Platform(GCP)です。Google独自のビッグデータ処理や機械学習のテクノロジーが凝縮されたGCPは、SAPが提唱する「OデータとXデータの融合」によるデータ活用戦略の基盤としても高い価値を備えています。

🔸高度な可用性と柔軟性を備えたGoogleの事業基盤をサービス化

SAP S/4HANAへの移行を検討する企業の多くが、新たなプラットフォームとしてクラウドに着目する背景には、まず全社の業務を支える基幹システムとクラウドのそもそもの親和性があります。

これまでオンプレミス環境を運用してきたIT部門は、その多くの時間をハードウェアの保守、また数年ごとのライフサイクルに応じたリプレース、さらには障害対応や災害対策といったタスクに費やしてきました。クラウドへの移行によって、こうした負荷の大幅な低減と同時にコスト削減が実現することは、それだけを考えても企業にとって大きなメリットです。

その中で、このところGCPに関する問い合わせが急増しているのには、いくつもの明確な理由、すなわち「SAPとGCPの組み合わせならではのアドバンテージ」があります。GCPはもともとGoogleが自社のさまざまなビジネスで活用してきたプラットフォームを、一般企業向けのクラウドサービスとして提供を開始したものです。つまり、YouTubeやGmailといった事業で培ってきた先端技術が凝縮されたGCPは、膨大なデータとトランザクションが行き交うSAP S/4HANAの運用基盤としても十分な堅牢性、可用性、柔軟性を備えており、このことが多くのSAPユーザーの注目と期待を集めているのです。

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🔸独自設計のハードウェアを活用した高度な機能性とコストパフォーマンス

以下では、GCPがSAPユーザーにもたらす代表的な3つのメリットを具体的に見ていくことにします。


1. SAPを支えるIaaSとしての充実した機能


GCPはいわゆるIaaSサービスの1つですが、他社には真似のできないGoogleならではの多くのアドバンテージが備わっています。まず筆頭に挙げられるのが「Googleの独自設計によるハードウェア」です。Googleのデータセンターでは数千台の物理サーバーが稼動しており、これらはすべてGoogleが独自に設計・開発したものです。クラウドサービスに特化した設計で、SAP ERPをはじめとする基幹システムにふさわしい安定性と可用性を備えています。

もう1つの特長として挙げられるのが、利用するすべてのサーバーに対して「ライブマイグレーション」の機能を提供できることです。ハードウェア保守の際にサーバーを再起動させる運用はクラウドサービスではごく一般的ですが、SAP ERPにおいてはその寸断すら許されないことも少なくありません。

しかし、GCPでは仮想サーバー上のインスタンスを稼動したまま別のサーバーに移動できるため、ユーザーはビジネスを停める必要がありません。この徹底したビジネスファーストの思想は、膨大なGoogle検索やYouTubeのトランザクションの処理ノウハウ、そして世界最大規模のクラウドネットワークを自社で運用してきた経験から生まれたものです。


2. クラウドならではの使いやすい料金体系


GCPの料金体系は、実に明快です。初期費用が不要で利用料金も1秒単位の課金なので、「必要な分、使っただけ」支払えばOKです。また導入時の契約においても「最低利用拘束期間」といった条件はなく、必要な時だけ使っていつでも利用を停止できるため、システム投資のムダがありません。

さらにユニークなのが、3年間使えば自動的に割引が適用されることです。「契約期間で縛ることなく、しかも使い続けてもらえれば値引きする」というユーザーファーストのプライシングは、他社のサービスにはないものです。

🔸攻めのデータ活用を支援するデータウェアハウス「BigQuery」

ここまでで紹介した2つのメリットは、いわば「ビジネスを守る基盤」となるものでした。そこで3つめとして、これからのデータ活用時代のビジネスを支えるGoogleの「攻めのテクノロジー」について見てみることにしましょう。


3. GCPならではのビッグデータ処理と機械学習との融合


データをいかにして効果的に活用するかが企業の生き残りを左右するこれからの時代において、「守り」の技術だけで満足していては、未来の成長は望めません。そこでは膨大なデータから価値あるインサイトを獲得し、次の成長戦略を導き出す「攻め」のテクノロジーが不可欠です。そこで注目したいのが、SaaSとして提供される企業向けデータウェアハウス「BigQuery」です。

BigQueryのもっとも大きな特長は、複数のインスタンスをまたいで膨大なデータを1カ所に集約し、自由に活用できる点にあります。SAP S/4HANAはもちろん、他のインスタンスのSAP ERPやSalesforceなどの外部サービスからのデータをBigQueryで加工、分析することができます。ここでは数千台のサーバーが分散して検索を実行し、1TBのデータでも約1秒でスキャンを完了するほどのパフォーマンスを発揮します。

また、BigQueryは機械学習にも応用できます。従来の機械学習では、集めたデータを分析する前にデータサイエンティストが予測モデルを作成する必要がありました。しかし、あらかじめ機械学習機能が搭載されたBigQueryなら、「このデータをもとに、この売り上げを予測せよ」というクエリを発行するだけで、自動的にモデルを作成できます。

これまでは蓄積するだけで手付かずだったデータも含め、あらゆるデータをビジネスの要求に応じて横断的に分析・活用できるBigQueryは、まさにGCPの「攻めのデータ活用」を象徴するサービスだと言えます。

🔸エッジコンピューティング、AI が切り拓く未来のビジネスの可能性

Googleでは現在、エッジコンピューティングにも大きな力を注いでいます。SAPが提唱する「OデータとXデータの融合」は、同じくGoogleの目指すところでもあります。一部の企業で取り組みが始まったばかりのXデータの収集には、ものづくりの現場のようなエッジにおけるコンピューティングが不可欠であり、そこではGoogleのTensorFlowなどのAI 技術の活躍の可能性があると考えているからです。

Googleでは、こうした業務の現場から収集したデータの取り扱いも厳格に管理しています。一部のSAPユーザーからは「Googleは無料のコンシューマサービスだから、データのセキュリティの面で不安がある」という声が聞かれますが、それは全くの誤解です。GCPは安心してご利用いただけるよう、ユーザー企業に高度なシステム基盤を提供しています。当然、そこにあるデータは最高レベルのセキュリティで守られ、外部からアクセスすることはできません。

Googleの数々のビジネスを支えてきたクラウド基盤をそのまま利用できるGCPは、BigQueryを活用した新たなデータ戦略も含めて、SAP S/4HANAへの移行を検討する企業にとっての新たな選択肢として、多くの可能性を秘めていることは間違いありません。

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