導入事例「ハテバージャパン株式会社」

ハテバージャパン株式会社
海外メーカーの日本法人でSAP Business Oneを活用
受注処理のシステム化で案件処理数が3.0倍に増加
スイスに本社を置く鍛造機メーカーHatebur Metalforming Equipment AGの日本法人として、販売やアフターサービスを手がけるハテバージャパン株式会社。取引における帳票類をExcelベースで作成してきた同社だが、事業の成長とともに既存の業務フローが限界を迎えていた。そこで、中国のグループ会社とともにSAP Business Oneを導入。事務作業の効率を大幅に高め、従来の約3.0倍のスピードで受注処理を実現するとともに、レポート作成の自動化などを進めている。

帳票類作成の自動化によるリードタイム短縮と効率向上

大山 一政 氏

大山 一政 氏
ハテバージャパン株式会社
代表取締役

ハテバーは、自動車や建設部品製造に欠かせない鍛造機の世界的老舗メーカーとして、熱間フォーマーや冷間フォーマーを製造している。1930年の創業以来、革新的な製品を次々と開発することで大量成形技術の歴史に貢献してきた。世界中で拠点を展開しており、日本法人のハテバージャパンはフォーマーの販売、保守部品の販売および機械の修理やメンテナンスなどのアフターサービスを行っている。

ハテバージャパンでは、保守部品、修理の受注時に発生する帳票類をExcelベースで作成してきた。しかし、ビジネスの成長とともに、従来の手法では限界が近づきつつあった。また、日本では多くの部品をスイス本社から輸入して取り寄せるため、取引先の自動車部品メーカーや建設部品メーカーへの納品までのリードタイムの短縮も課題だ。 「見積書、納品書、請求書、注文請書などは記載内容がほぼ同じでも、それぞれ手入力で作成していました。また、本社への発注時は書類をメールで送信する必要があり、効率的とはいえませんでした」と、アドミアシスタントの石川利恵氏は語る。

一方、ハテバー本社が既存のERPを刷新して業務標準化を推進する方針を固めたのを機に、海外のグループ会社のシステム見直しも進むことになった。ハテバージャパン 代表取締役の大山一政氏は次のように説明する。 「事業会社の買収などでグループの規模が拡大してきたことから、業務プロセスとIT環境を統一する方針を進めることになりました。アジア地域のマネージャーが主導する形で、テストケースとして選ばれたのが中国に設立した新会社と日本の2拠点です」

ハテバーはこれらの拠点について、主要な業務機能を標準で搭載し、多くの国の税制・商習慣に対応した中堅・中小企業向けのSAP Business Oneによる業務標準化を決定した。

SAP Business Oneの導入実績とグローバルなネットワークを評価

石川 利恵 氏

石川 利恵 氏
ハテバージャパン株式会社
アドミアシスタント

中国拠点(上海)では2015年3~8月にかけてSAP Business Oneを導入し、その支援を行ったのがbe one solutionsの中国法人だ。選定理由は、SAP Business Oneの豊富な導入実績とグローバルなネットワークにあった。続いて、ハテバージャパンがbe one solutionsジャパンの支援を受け、中国に構築した環境を横展開することになった。

また、ハテバージャパンはSAP Business Oneの導入に際して、アウトソーシングしていた経理業務の内製化を決断。「外注コストの見直しに加え、グループ全体で情報を可視化する観点からも、内製化への方針転換は最適なタイミングでした」と大山氏は振り返る。

SAP Business Oneのロールアウトは、約40人日の作業を2016年4月~2017年1月の約9カ月の間で実施。導入時は、中国で作成されたグローバルブループリントを日本の業務要件に合わせてカスタマイズしている。
「例えば、中国では商習慣が日本と異なるため前払い決済が基本となり、見積もりのフローが省かれていることもあります。また、日本法人は中国拠点よりも保守サービスが多く、必要なアイテムコード数も異なります。そこで、日本のオペレーションや商習慣をbe one solutionsジャパンのコンサルタントにヒアリングしていただき、業務フローをカスタマイズしました。アイテムコードは日本独自のマスターを整備する一方、クエリ機能を用いたレポートは中国版をベースに、日本法人で使用する勘定コードに合わせる形で修正しています」(石川氏)

導入に際しては細心の注意を払い、余裕を持ったスケジュールを確保してトレーニングに時間をかけた。受注業務がSAP Business Oneに切り替わるのはもちろんのこと、それまで外注していた経理業務を社内対応するため、導入作業と並行してユーザー教育を実施。「時間をかけてトレーニングを積んだおかげで円滑に業務を切り替えることができました。特に、経理業務に精通したbe one solutionsのコンサルタントのサポートは、非常に心強いものでした」(石川氏)

既存のスタッフ数で約3.0倍の受注処理を実現

本稼動から約2年が経過した現在、すでにいくつかの効果が現れている。まず、受注に関する帳票類をSAP Business Oneから出力することで、書類作成や修正など業務が大幅に効率化された。 「見積書はドロップダウンリストから部品コードを選び、点数を指定するだけで作成できるので、従来の手作業と比べて処理が大幅にスピード化しました。その後の発注書、納品書、請求書などもボタン1つで作成できます。1日に処理できる案件数も約3.0倍となり、年間の処理件数は約1,000件に増えています」(石川氏)

見積もりをタイムリーに出すことが可能になり、受注データを短時間に処理できるようになった。売上や利益の増加にも貢献し、導入後の2017年と2018年の2年間の決算は2016年までの実績を大きく上回る結果となっているという。 「経理業務を内製化したにもかかわらず、人材を新たに採用することなく、既存のスタッフだけで売上を従来の1.5 倍近くまで伸ばし、高い利益率を確保できています」(大山氏)

また、本社報告用の会計レポートの作成も半自動化された。従来は営業データやコストデータをそれぞれのシステムから取得してExcel上で集約し、スイス本社にレポートを提出していた。SAP Business Oneの導入後は、マスターデータは拠点ごとに作成/管理しているものの、日本独自の勘定コードと本社の勘定コードをマッピングすることで半自動化している。現在も標準化を目指す本社からの要求に合わせてレポートに追加する項目を検討中だ。

分析力が強化されたことも導入効果の1つだ。部品ごとの販売点数や在庫点数の推移を追いながら、必要な部品を予測して確保したり、コストがかかり過ぎる部品や取引を見直したりする契機となっている。 「特に当社の場合、納期が長いものや顧客の支払いスパンが長いものも多く、年度単位の売上予測が立ちにくいことがあります。SAP Business Oneなら管理会計の機能でキャッシュフローが事前に予測できるので計画が立てやすくなりました」(大山氏)

グループ間連携に向けてレポート機能を強化へ

ハテバージャパンのSAP Business One導入プロジェクトは、本社のプロジェクトマネージャーや経理担当者からも高く評価された。今後はグループの連携強化も視野に入れている。
「本社やグループ会社のシステム標準化が進むと、今までにないレポートの提出など、さまざまな要望が増えてくることが予測されます。日本法人は先行して対応基盤ができましたので、迅速に応えていきます」(大山氏)

be one solutionsジャパンには、ITと業務の両面からの継続的な支援に期待を寄せている。石川氏も「経理の期末処理などさまざまな面で支援いただき、頼りにしています。引き続きSAP Business Oneに関するアドバイスをいただきながら、さまざまな機能を使いこなしていきたいと思います」と話している。
SAP Business Oneにより経営基盤を整えたハテバージャパンは、さらなる改革に向けて歩みを進めている。

be-one-solutions-hatebur.png
図:SAP Business Oneの主要機能図におけるソリューション適用範囲 ※クリックして拡大

会社概要

ハテバージャパン株式会社

設立:1995年2月
従業員数:10名(2019年2月現在)
事業内容:鍛造機械/パーツの販売およびアフターサービス
https://hatebur.com/ja/

パートナー企業

be one solutions ジャパン株式会社
be one solutions ジャパン株式会社

  • JSUG Conference 2019 資料ダウンロード
  • JSUG INFO 事例大全集
  • JSUG Facebook Page
  • 事例の泉
  • JSUG Express
  • JSUG入会のご案内JSUGNET利用登録について
  • JSUG事例 FactDB
  • JSUGの理念
  • JSUG Conference 2018 ダイジェスト動画