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2020活動紹介

株式会社シグマクシス

業務効率化とガバナンス強化を同時に実現
間接業務のデジタル・トランスフォーメーション

シグマクシスは自社の経費精算と請求書管理の完全電子化を6 カ月で実現。ガバナンス強化を軸にした間接業務のDX(デジタル・トランスフォーメーション)で業務の大幅な効率化を達成しました。 


3つのPoints

  • DX 成功の秘訣は目的をはっきりさせ、全社一丸となって取り組むこと

  • 業務の効率化とガバナンス強化を両立する

  • 自社導入の経験とノウハウを生かしたコンサルティングサービスを提供



🔸DX は目的をはっきりさせ全社一丸で「ツールありき」で考えるのはNG

2019 年秋、シグマクシスは自社の経費精算と請求書管理業務を完全電子化する取り組みをスタートし、約6 か月の期間を経てプロジェクトを完了しました。本稿では、自社導入の事例をご紹介するとともに、間接業務のデジタル・トランスフォーメーション(以下DX)を実施するにあたって弊社が考えるキーポイントをご紹介します。 弊社では間接業務のDX にあたって、「DX によってシグマクシスをどんな姿にしたいのか」という最終的な目的を定義することから始めました。単純にこれまで利用していた各種システムやツールを新たなサービスに移行すること、「ツールありき」で移行を進めるのはDX の本質ではありません。DX にとって本当に重要なことは、「自社がどうなりたいかを明確にすること」であると、シグマクシスは考えます。

そこで弊社では自社の間接業務のDXにあたり、具体的な目標を3 本の柱にまとめました。「紙をなくす」「入力をなくす」「承認をなくす」です。これを全社に周知し、社員に共通の目標を認識してもらったうえで、全社でDX に取り組みました。



🔸すべてはDX による目的達成のために導入/開発したソリューション群

目標の達成に必要なシステムはゼロベースから検討し、たどり着いたのはSAP Concur でした。これにConcur Expense、Concur Invoice、そしてConcur BI を組み合わせています。さらに、領収書を手入力なしで電子化するため「領収書読み取りAI-OCR スマホアプリ」を自社開発し導入しています。 これらの導入と業務プロセスを変えることで、先に掲げた3 つの目的を次のように達成することができました。まず「紙をなくす」は、デジタルを基本とし、紙の書類を扱うことを例外とした対応に改めました。例えば取引先から紙の請求書を受け取ったら、すぐにPDF 化してConcur Invoice に投入し、以降はデジタルで処理します。

次に「入力をなくす」です。経費精算に必要なタクシーなどの紙の領収書は、「領収書読み取りAI-OCR スマホアプリ」を使って読み込んでデータ化し、Concur Expense へ連携します。金額はもちろん、タクシー会社の情報も含めて取り込み可能です。高精度で高速なこのアプリは、継続的な利用によって精度が向上するほか、多彩なレイアウトに対応でき、多くの入力をなくすことを実現しました。 そして「承認をなくす」も実現しました。これまで当たり前だった上長や経理の承認について、本当に必要なのかを再検討し、これをなくした「次世代型の業務プロセス」を確立したのです。



🔸ガバナンスを強化しながら業務効率化。どちらも実現する

DX を推進するにあたり、デジタル化による既存業務プロセスの効率化ももちろん重要ですが、ガバナンスを保つことも大切なポイントです。しかし、バックオフィスを中心にプロセス刷新の検討を進める場合、正しくガバナンスを保つ一方で、効率は悪くなる傾向があります。 これを解決するため、シグマクシスでは現場のコンサルタントが自ら間接業務のDX を担い、バックオフィスやマネジメントを巻き込んで全社で議論を交わしながら、新たな業務プロセスを作りました。結果としてガバナンスを保ちつつ、目標に掲げた効率化を達成しています。

「入力をなくす」では、例えばタクシーの領収書を自社開発した「AI-OCR スマホアプリ」で取り込めば、これまで手入力していた乗車、降車した場所と日時といった情報の入力は必要ありません。これは領収書上の記載、あるいはタクシー会社が保有している情報がガバナンス上はより信頼度が高いという考え方に基づいています。 また、「承認をなくす」という点でも、効率化を行いながらガバナンスを強化しています。心配されたのは上長の「承認」をなくしてしまうことで不適切な経費申請が行われないかという点でしたが、「事後監査」というプロセスを導入することで課題をクリアしました。

「事後監査」とは、少額かつ高頻度の経費は上長の承認プロセスを無くし、申請後に経理担当が適正性を事後確認するプロセスのことです。「事後監査」にあたっては、Concur BI に蓄積されたデータと外部データを分析し、不正な経費申請の検知も実装しました。例えばグルメサイトにある「平均価格」を収集して申請された経費と突き合わせ、価格が適正範囲から外れていた場合、上長に確認を求めるといった流れを自動化しています。Web サイトのデータという、あくまで客観的な目線で妥当性を確認する点もポイントです。 高額な経費については事前申請で上長の承認を行うことで、内容をスクリーニングしています。   




🔸自社DX のノウハウを活かした、コンサルティングサービスを提供

これまで弊社の事例でご紹介した通り、間接業務のDX 成功のためには、ガバナンス強化と効率化を両立させる必要があります。そしてこのためには、単なる「ツールありき」のシステム移行の考え方から脱却し、全社で目的を共有しながらDX を推進することが最も重要です。

しかし、全社を巻き込み、各部署の意見をまとめることは難題とも言えます。そこでシグマクシスでは、自社DX のノウハウを最大限に活かし、第三者目線でDX をコンサルティングする「間接業務のデジタル・トランスフォーメーション」、さらに自社開発した「領収書読み取りAI-OCR スマホアプリ」を提供することで、企業の課題解決と間接業務のDX 推進へのサポートを行っています。

また、間接業務のDX はプロジェクトが完了した瞬間こそ、真のスタートとも言えます。シグマクシスでは、自社の間接業務の完全電子化を実現しましたが、紙ベースの処理や手入力がなくなったその先にあるのは、データをいかに活用するかということ。今後、データ活用や分析により付加価値を高めていくことこそが、DX です。シグマクシスでは、今後も自社のDX を深化させながら、同領域で得たノウハウを生かしたコンサルティングサービスを継続的に提供してまいります。



パートナー企業

株式会社シグマクシス





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